維持管理・運用BIM 入力範囲 検討①
維持管理・運用BIM 入力範囲 検討について①
昨今、契約図において
竣工引き渡し時にBIMデータの提出を求められるようになり
提出するデータが竣工BIMまたは維持管理・運用BIMを求めているのか確認が必要であり、
維持管理・運用BIMは施工者またはコンサルティング契約で別途に維持管理BIM作成者が必要かなど
まだ国土交通省における建築BIM推進会議でも問題の洗い出しなどを行っている段階である。
竣工BIMと維持管理・運用BIMの違いとは何か
(第8回建築BIM推進会議令和4年3月24日 参考資料2 より)
・竣工BIMのとは
総合建設会社が自分達のメリットを見出された場合のみ対応する自主判断とします。
自主的に作成する目的の例
1、竣工図(完成図)作成の効率化
2、改修工事への対応
3、超概算への活用等のデータベース化
上記のことから竣工BIMは竣工図の代わりになる図面になることから
LODで400〜500
・維持管理運用BIMの作成とは
1、管理する情報は発注者が定義
2、EIR(BIM発注者情報要件)では、単に維持管理運用BIM・竣工BIMといった単語では
なく具体的にどのような情報が必要なのか、また活用する目的などが記載されている
ことが望まれる。
3、発注者がEIRにて目的を提示して、BIM作成者がBEP(BIM実行計画書)にて作成する。
4、維持管理・運用BIMの主の作成目的とは、施設管理・資産運用・
テナント区分所有者誘致・改修工事など。
つまり言葉通り管理・運用で必要な情報のみで良いため
施工図や竣工図レベルの内容が要らずLODで300〜400程度の物でいいのではないかと
私自身は考えており
竣工BIM=維持管理・運用BIMでない事を認識しなければならない。
入力情報の検討
作成するための入力情報の検討事項を以下にまとめます。
入力
①設備総合プロット図(壁床天井とも)
2Dでどの現場も作成する総合プロット図を作成して
そのデータの中に天井ボードの割付け図及び防火区画図のデータを取り込む
②設備図として
・バルブ系統の解る配管図 系統管理や3D上での系統確認の為
・水関係のみ記入した配管図 水漏れを起こした際の確認の為
・排水配管図 清掃等必要な場所の確認の為
・ダクト図面 VD FD CD などメンテナンスやフィルター交換位置の確認の為
・電気ラック図 改修工事の為
・機器管理図 機器台帳作成の為
・消防図面 消火器・感知器等の点検が必要な物の確認の為
上記の図面作成における3D上の納まりは
維持管理における観点としては、バルブ・掃除口・機器の位置が重要であり
各図面ごとに整理して納まりは参考程度とする。
→納まりが重要な場所のみ施工図レベルで作成を行う。
③納まり詳細図
・高層ビルにおけるコア周り機械室
・エントランス等の高天井部分
・多目的ホールなどの床下設備におけるダクト等設備
現段階では、私の中での構想であるため実際の図面などで見える化が行えていない為
今後、作成次第イメージとしてアップしていきたいと思います。